シリーズ発達障害④子どもと共に歩む 学校生活の中で

😛 Mくん(11)は、自閉症と注意欠陥多動性障害、学習障害がある。体育と音楽の授業以外は特別支援学級で過ごしていたが、通常学級の先生のすすめもあり、ほとんどの授業を通常の学級で受けながら、障害の状態に応じた指導がうけられる「通級による指導」制度を受けることになった。

母親のYさん(45)は、Mくんが高学年になってからしばらくたったころ、鼻の下あたりがただれてきたことに気付いた。Mくんは、自分の心を落ち着かせるために、鼻の下をこする癖があリ、ひどいときは傷がつくまでこすることもあったため、Yさんは学校での生活を心配した。

特別支援学級と通常学級の先生との面談や学校生活の様子を見学したYさんは、「高学年になってクラスみんなの心が成長したと共に、Mの心も成長したのではないか。」と話す。高学年になった資任感などから変化していくクラスメイトの姿を見たときに、みんなと同じように行動したくても、うまくできない自分へのもどかしさや、それを言葉に表せられないストレスなどが自傷に至らせてしまったのではないかとYさんは感じた。

Mくんの自傷を止めさせるには、学校の中で不安やストレスを和らげられ、心を落ち着かせることができる場所(避難所)の用意が必要ではないかと思い、Yさんは学校と調整できればと考えている。

「11年、発達障害のことを勉強し、Mと過ごしているが、未だにわからないことが多い。本を読んだり研修会に出て、そこで知った支援方法すべてがMに合うわけではないから、試行錯誤の連続です。」発達障害は複数の障害が重なって現れることもあり、診断名と障害の特性が必ずしも合致するものではない。また、年齢や環境によっても目立つ症状が違ってくることから、支援方法もその人の状態に合わせて違ってくる。

「百人の子どもがいれば、百通りの育て方があるのと同じ」とYさんは言う。発達障害者への支援は、「やればできる」「頑張れ」という応援だけでは解決できないこともあり、どこでつますいているのかを考える必要がある。そして、本人に合ったペースで手助けをしていく中で、頑張っていることやできたことを認めてあげることが大切である。そのためには、発達障害がどういう障害なのかを多くの方に知ってほしいとYさんは思う。

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